日記・小説板

日記・小説板
こちらはｱｲﾙｰ村･MHP3rd～(発売時期)シリーズの店舗で共有した小説・日記板です。自由にスレ立てて使って下さい。
それ以前のはこちら
※携帯利用を考え文字数が1000になっています

荒らし/場が荒れたらスルーでそこに書き込んだ貴方も同罪です。

腰を据えて書きたい方は
日記/小説専用サイトへ

これは守ってね
今日3 昨日56

▼隊長
Story to MONSTER HUNTER
見上げれば雲一つない青空
少し目線を下げるとそこには緑がいっぱいに広がり
その横には透き通るような綺麗な渓流が見える｡

その渓流を一人の男が歩く｡
彼の名は｢ｶﾑｲ｣
ﾕｸﾓ村でﾊﾝﾀｰをやっている18歳の青年だ｡腰に下げているのはﾕｸﾓﾉ双剣である｡

ﾊﾝﾀｰになって1ヶ月…
もちろん腕前のほうははっきり言ってまだまだだ｡

09/13 00:01
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[64]隊長
ﾈﾋﾟｱ｢べ､別にいいわよあたしは!青熊獣の討伐に行ったらたまたまあの場面に…｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢本当に感謝している｡お蔭さまでこれからもﾊﾝﾀｰとしてやっていけるよ｣

ﾈﾋﾟｱ｢い､いえ…すっかり元気になったようでよかったです｣

ﾎﾞﾚﾛ｢ご主人様､この人は誰ﾆｬ?｣

ｶﾑｲのﾕｸﾓﾉﾊｶﾏを引っ張りながらﾎﾞﾚﾛが話し掛ける｡

ｶﾑｲ｢この人はこの間おれが渓流に行った時に会ったんだ｡おれやﾈﾋﾟｱと同じﾊﾝﾀｰだよ｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢ん?もしかしてこのｱｲﾙｰは青年のｵﾄﾓかい?｣

ｶﾑｲ｢はい｡あ､おれのことはｶﾑｲって呼んで下さい｣

09/24 22:30
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[65]隊長
ｸﾞｽﾄﾞはしゃがみ込み､ﾎﾞﾚﾛの眼をじっと見て話した｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢おまえさんのご主人様は立派なﾊﾝﾀｰだぞ｡おれは10年ﾊﾝﾀｰをやってるがこんなに若いのにあの青熊獣に向かって行く若者を見たのは初めてだ｡大概みんな恐れて逃げるのが普通なんだ｣

ﾎﾞﾚﾛ｢ご主人様はすごく強いﾆｬ!僕はご主人様のｵﾄﾓでよかったﾆｬ｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢あぁ､これからもご主人様を手助けしてやってくれよ｣

ﾎﾞﾚﾛ｢任せるﾆｬ!｣

両前脚を腰に当て､胸を張ってﾎﾞﾚﾛは言う｡

09/24 22:40
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[66]隊長
ｸﾞｽﾄﾞ｢ところで､今日はこれからどこかに行くのかい?｣

ﾈﾋﾟｱ｢えぇ､青熊獣の討伐に｣

ｸﾞｽﾄﾞの表情が変わる｡
思い出したくもないあの記憶が鮮明に蘇る｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢青熊獣か…｣

下を向くｸﾞｽﾄﾞ｡
だが､直ぐに前を向き口を開く｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢おれも同行させてくれ｡やられっぱなしじゃいられん｣

ｶﾑｲ｢大丈夫なんですか?｣

ｶﾑｲは心配そうな表情で伺う｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢それは腕前のことかい?それとも身体のことかい?｣

ｶﾑｲ｢もちろん身体のほうですよ｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢それなら心配いらん｡既に完治した｣
09/24 22:57
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[67]隊長
ｶﾑｲ｢腕前のほうはおれより全然上だと思いますから｣

ﾈﾋﾟｱ｢援護は任せて下さいね♪｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢無理言ってすまんな｡おれは大剣使いだ｡よろしく頼む｣

こうしてｸﾞｽﾄﾞが同行することになった｡3人と1匹は渓流へ…

[渓流･ﾍﾞｰｽｷｬﾝﾌﾟ]

ﾈﾋﾟｱ｢ｶﾑｲ､支給品は忘れずに持って行ってよね｣

ｶﾑｲ｢あぁ､地図に応急薬…それとﾍﾟｲﾝﾄﾎﾞｰﾙだな｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢おれの分の支給品は2人で分けてくれ｡薬は自分で持って来たものがある｣

支給品をﾎﾟｰﾁにしまい､ﾍﾞｰｽｷｬﾝﾌﾟを後にする｡

ﾎﾞﾚﾛ｢あれはﾆｬんていうﾆｬ?｣

丸々と太った鳥を見てﾎﾞﾚﾛがたずねる｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢あれはｶﾞｰｸﾞｧ｡気づかれないように後ろから驚かすとびっくりして卵を産み落とすんだ｣

さすがはﾍﾞﾃﾗﾝﾊﾝﾀｰなだけある｡
棲息している生物についての知識は持っている｡
09/24 23:14
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[68]隊長
ﾎﾞﾚﾛ｢面白そうﾆｬ!｣

ﾎﾞﾚﾛは静かにｶﾞｰｸﾞｧの後ろに回り込み､持っていた小ﾀﾙ爆弾を投げつけた｡

ﾄﾞﾝ!!

小ﾀﾙ爆弾は見事にｶﾞｰｸﾞｧの脚に当たる｡驚いたｶﾞｰｸﾞｧは卵を産んだ｡大きさもそれなりだ｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢それは貴重な食料になるから納品ﾎﾞｯｸｽに入れて精算してもらうのも有りだ｡それとごく稀にだが金の卵を産む時があるのさ｣

09/24 23:20
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[69]隊長
ﾎﾞﾚﾛ｢ﾆﾞｬ!重たいﾆｬ!｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢はは､おまえさんじゃ持ち運びは無理だよ｣

ｶﾑｲ｢おれが持っていくよ｣

卵を抱えて持ち上げる｡
なるほど､この重さじゃﾎﾞﾚﾛには無理だ｡

ﾈﾋﾟｱ｢ﾍﾞｰｽｷｬﾝﾌﾟはすぐそこだし､あたしたちはここで待ってるわ｣

ｶﾑｲ｢わかった｡すぐ戻るよ

そう言うとｶﾑｲは卵を抱えてﾍﾞｰｽｷｬﾝﾌﾟへと向かった｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢ふむ､何かいつもと様子が違う気がするが…｣

ﾈﾋﾟｱ｢え?｣

ﾈﾋﾟｱは辺りをｷｮﾛｷｮﾛ見渡す｡
ｸﾞｽﾄﾞが言うまで気づかなかったが今日は雷光虫がやけに多い｡

09/25 09:12
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[70]隊長
ﾈﾋﾟｱ｢確かに…｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢いつも以上に周りに気を配ったほうがいい｣

ｶﾑｲ｢納品してきた｡いこう!｣

青熊獣をさがして歩きだす｡
以前､ｶﾑｲは対峙したことがあるが青熊獣の生態についてはまったく知らない｡

ｶﾑｲ｢なぁﾈﾋﾟｱ､青熊獣がいそうな場所とかないのか?｣

ﾈﾋﾟｱ｢ん～…どうだろ｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢青熊獣はﾊﾁﾐﾂが大好物だ｡移動する途中にﾊﾁの巣があれば場所を覚えておいたほうがいい｣

ｶﾑｲ｢ﾊﾁの巣ですか…｡前に来たときどっかにあったかなぁ｣

09/25 20:13
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[71]隊長
ﾎﾞﾚﾛ｢ﾆｬんかいるﾆｬ!｣

ｶﾑｲ｢ん?｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢ｼﾞｬｷﾞｨだ｡1体1体はたいしたことないが群れでこられると厄介な奴さ｡とりあえず3体か…｡1人1体ってとこだな｣

ﾈﾋﾟｱ｢邪魔するんなら仕方ないわ｡え～と…弾は…｣

ﾈﾋﾟｱはﾎﾟｰﾁの中に手を入れｶﾞｻｶﾞｻとﾎﾞｳｶﾞﾝの弾を探す｡

ﾈﾋﾟｱ｢あったあった｡装填OK♪｣

ｶﾑｲ｢…やるか!｣

ｶﾑｲは双剣を構える｡
前に青熊獣と対峙した時よりずいぶん様になっている｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢おれの一撃は効くぞ!｣

背中に下げた大剣に手をかける｡
ﾊﾞｽﾀｰﾌﾞﾚｲﾄﾞを構えた｡

09/27 23:27
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[72]隊長
ｼﾞｬｷﾞｨがこちらに向かってくる｡
橙色の身体､ｴﾘﾏｷがあり､そこから背にかけて薄い青紫のような色をしている｡

ﾈﾋﾟｱ｢ごめんね～､あたしには近付けないわよ♪｣

銃口がｼﾞｬｷﾞｨに向けられる｡
ｽｺｰﾌﾟを覗き､ﾄﾘｶﾞｰを引くと弾はｼﾞｬｷﾞｨに命中する｡

1発､2発､3発…

全て狙い通り目標に当たる｡
鳥竜種であるｼﾞｬｷﾞｨ､その動きはすばしっこいながらも直線的でわかりやすい｡ﾈﾋﾟｱはほんの数秒で仕留めてしまう｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢やるな､ねぇちゃん!｣

ﾈﾋﾟｱ｢この程度なら余裕よ｣

ｶﾑｲ｢危ない､ｸﾞｽﾄﾞさん!｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢!!｣
09/27 23:41
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[73]隊長
ｶﾞｷｨﾝ!

ｸﾞｽﾄﾞはﾊﾞｽﾀｰﾌﾞﾚｲﾄﾞを盾がわりにしてｼﾞｬｷﾞｨの攻撃を防ぐ｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢危ねぇ危ねぇ!｣

そう言うとｸﾞｽﾄﾞはﾊﾞｽﾀｰﾌﾞﾚｲﾄﾞを横に振る｡見た目通り重さは双剣やﾗｲﾄﾎﾞｳｶﾞﾝとは比べものにならないだろう｡しかし､ｸﾞｽﾄﾞはその大剣をいとも簡単に振り抜いた｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢目障りだっ!｣

ｼﾞｬｷﾞｨの身体は真っ二つになり宙を舞う｡一撃…たった一撃!これが大剣である｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢残り1体!最後はおまえさんだ､ｶﾑｲ!｣

ｶﾑｲ｢斬り刻むっ!!｣

09/27 23:52
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[74]隊長
双剣を構える｡
ｼﾞｬｷﾞｨは真っすぐｶﾑｲに向かってきた｡そして目の前のﾊﾝﾀｰに牙を剥く｡

それをいとも簡単に回避し､ｶﾑｲは双剣を振り抜いた!

飛び散る鮮血…
腹部を斬り裂かれたｼﾞｬｷﾞｨは宙を舞う｡確かな手応えを感じる｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢なぁ､ねぇちゃん｣

ﾈﾋﾟｱ｢はい?｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢腕を上げたな､あいつ…｣

ﾈﾋﾟｱ｢えぇ､前より確実に｣

少し離れた場所でｶﾑｲの戦いを見る2人｡ｸﾞｽﾄﾞの眼には青熊獣との戦いの時より一回りﾊﾝﾀｰとしての腕を上げたｶﾑｲ映る｡
それはﾈﾋﾟｱにも同じだった…｡
10/10 22:27
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[75]隊長
渓流に3匹のｼﾞｬｷﾞｨの死体が転がる｡一瞬にして勝負が決まった｡

ｶﾑｲ｢ふぅ…｣

刃についたｼﾞｬｷﾞｨの血を拭きながら息を吐く｡
そこにｸﾞｽﾄﾞとﾈﾋﾟｱ､そしてﾎﾞﾚﾛが駆け寄る｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢やるな､ｶﾑｲ｡今のおまえさんなら青熊獣が相手でもいい立ち回りが出来ると思うぞ｣

ｶﾑｲ｢前みたいにならないように気をつけます｣

ｸﾞｽﾄﾞの言葉に対し､少し苦笑しながら返す｡

ﾎﾞﾚﾛ｢あと1匹いたら僕も戦えたﾆｬ!僕の強いところも見て欲しかったのﾆｬ!｣

ｸﾞｽﾄﾞを見上げて話すﾎﾞﾚﾛ｡
ﾛｱﾙﾄﾞﾛｽの時はﾎﾞﾚﾛが頑張ってくれたおかげで討伐することが出来た｡その勇気は3人に負けてはいない｡

10/10 22:46
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[76]隊長
ｸﾞｽﾄﾞ｢おまえさんの戦いも見てみたいな､ﾎﾞﾚﾛ!｣

ｸﾞｽﾄﾞはﾎﾞﾚﾛの頭を大きな手でわしゃわしゃとなでる｡

ﾎﾞﾚﾛ｢ﾆﾞｬﾆﾞｬ!｣

ﾈﾋﾟｱ｢さ､急ぎましょ!｣

ｶﾑｲ｢そうだな｣

少し歩くと滝が見えた｡
その滝の奥に大きな洞窟があるのが確認できる｡

ｶﾑｲ｢あの中は?｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢ん～…洞窟の中に居るかどうか｡とにかく行ってみるか｣

ﾈﾋﾟｱ｢ねぇ､何か聞こえない?｣

周囲を見回しながら話し掛ける｡

ｶﾑｲ｢いや､何も…｣

ｶﾑｲは耳を澄ますが滝の音で何も聞こえない｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢何か居るな…!｣

ｸﾞｽﾄﾞは大剣に手を掛けた｡

10/10 22:57
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[77]隊長
ｶﾑｲも双剣に手をかける｡

ｸﾞｽﾄﾞ(こんなに雷光虫が飛び回るなんて今まで1度だってなかった｡まさかとは思うが…)

ﾈﾋﾟｱ｢あれを見てｯ!!｣

ﾈﾋﾟｱが2人に声をかける｡
その視線の先には見たことのない大型のﾓﾝｽﾀｰがいた｡
2本の角､青がかった緑色の鱗に黄土色の甲殻｡前脚には鋭い爪､無数の甲殻に覆われた尻尾｡
大きな体の所々には白い毛が生えている｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢いかんｯ､逃げるぞｯ!!｣

ｶﾑｲ｢!?｣

ﾈﾋﾟｱ｢ｸﾞ､ｸﾞｽﾄﾞさん!?｣

ｶﾑｲもﾈﾋﾟｱもｸﾞｽﾄﾞの突然の声に驚きを隠せない｡ｸﾞｽﾄﾞの表情を見る限りかなりやばいﾓﾝｽﾀｰだというのがわかる｡
11/21 23:20
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[78]隊長
ｸﾞｽﾄﾞ｢話は後だ!ついてこい!｣

ｸﾞｽﾄﾞは来た道を全速力で戻る｡
2人に｢ついてこい｣と腕を振る｡
ｶﾑｲとﾈﾋﾟｱ､ﾎﾞﾚﾛは訳もわからずｸﾞｽﾄﾞの後を追う｡

ｶﾑｲ｢どうしたんだ､ｸﾞｽﾄﾞのおっさん｡急に顔色を変えて…｣

ﾈﾋﾟｱ｢多分､あいつはそのくらい危険なﾓﾝｽﾀｰなのよ!｣

ｶﾑｲ｢ﾈﾋﾟｱはあのﾓﾝｽﾀｰのこと知ってるか?｣

ﾈﾋﾟｱ｢わからない｡あたしもそんなに経験あるわけじゃないから｣

ｶﾑｲ｢そっか｡まぁ､今はおっさんを追おう｡ﾎﾞﾚﾛ､大丈夫か?｣

ﾎﾞﾚﾛ｢ﾆﾞｬﾆﾞｬ～!｣

一生懸命ついてきているが体が小さい分､遅れてしまう｡
ｶﾑｲはﾎﾞﾚﾛを持ち上げ､そのまま頭の上に乗せた｡

ｶﾑｲ｢しっかり掴まってろよ!｣
11/21 23:31
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[79]隊長
先程ｶﾞｰｸﾞｧの卵を入手したｴﾘｱまで戻ってきた3人と1匹｡

ｶﾑｲ｢はぁ…はぁ…!｣

ﾈﾋﾟｱ｢はぁ…はぁ…はぁ……!｣

息を切らせる2人｡
ずっと全速力のうえ､防具を装着した状態だから当然だ｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢…最悪なことになった｣

ｶﾑｲ｢?｣

ﾈﾋﾟｱ｢ｸﾞｽﾄﾞさん､あたしもｶﾑｲもあなたが何を言っているのかわからないわ｡詳しく教えて!｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢あのﾓﾝｽﾀｰはｼﾞﾝｵｳｶﾞ｡別名､雷狼竜と呼ばれている｣

ｶﾑｲ｢ｼﾞﾝｵｳｶﾞ…｡おっさん､あいつはそんなにやばいのか?｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢お前たち､ここ最近ﾕｸﾓへ向かう行商人が途中で行方不明になっているのを知ってるか?｣

ﾈﾋﾟｱ｢…初耳ね｡それとあのﾓﾝｽﾀｰがどう関係しているの?｣

11/21 23:42
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[80]隊長
ｸﾞｽﾄﾞ｢ここ､ﾕｸﾓへ来るには必ずこの渓流を通ることになる｡行商人っていってもある程度の腕のある人間だ｡移動中に大型ﾓﾝｽﾀｰに出くわすなんてのはざらだからな｡それに連中の中にはﾊﾝﾀｰを雇っている者もいる｣

ｶﾑｲ｢それとあのﾓﾝｽﾀｰにどういう関係があるんだ?｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢まぁ､最後まで聞け｡俺のﾊﾝﾀｰ仲間にその行商人の護衛をやってた奴がいた｡そいつはかなりの腕利きのﾊﾝﾀｰで､たいていのﾓﾝｽﾀｰは1人で狩っちまう｡だが､先日そいつが血まみれで村の前に倒れていた｡俺はその話しが耳に入った時､すぐに駆け付けた｡見てみりゃひでぇもんさ｡顔には深い爪跡､両腕は骨折､片方は骨が飛びだしてた｡足には噛み付かれた跡､着ていた防具はまるで意味がない｡原形がわからないくらい変形していたんだ｣
11/21 23:57
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[81]隊長
2人は静かにｸﾞｽﾄﾞの話しに耳を傾ける｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢そいつは俺にこう言ったんだ｡"雷狼竜にやられた｡森の異変に気をつけろ"とな｡そうして息を引き取った…｣

ﾈﾋﾟｱ｢森の異変…｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢もっとはやく気付くべきだった｡だが､幸いまだ雷狼竜に手を出してはいない｡このままｷｬﾝﾌﾟへ行き､村へ帰るんだ｣

ｶﾑｲ｢依頼は?｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢そんなものはどうだっていい｡死んでしまったら意味がないんだ｣

ﾈﾋﾟｱ｢そうよ､ｶﾑｲ!今の話し聞いてたでしょ｣

ｶﾑｲ｢でもよ､俺ﾊﾝﾀｰだからなぁ｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢!!?｣

ｶﾑｲ｢狩ってみたいんだ､雷狼竜｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢ﾊﾞｶを言うなｯ!熟練のﾊﾝﾀｰでさえ手も足も出なかったﾓﾝｽﾀｰだぞ!!それに雷狼竜に関してはまだはっきりとした情報が無く､その生態はまったくわからないんだぞ!死にに行くようなものだｯ!｣

11/22 00:12
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[82]隊長
ｶﾑｲ｢ﾊﾝﾀｰやってて次に何が起こるかなんてわからないだろ｡それはﾓﾝｽﾀｰに関しても同じ｡生態がわからないから勝てないなんて言ってたら､これから先も見たことない奴に出くわす度に逃げなきゃならなくなる｡おれは嫌だね｣

ﾈﾋﾟｱ｢あんたねぇ!｣

ｸﾞｽﾄﾞ(まさか…自分よりも経験の浅いﾊﾝﾀｰにこんなことを言われるとは｡やはりあの時､青熊獣に向かっていっただけのことはある)

ｶﾑｲ｢おれは行くよ｡ここで死んだらおれはそこまでだったってことだろ｡2人は村に戻ってくれ｡ﾎﾞﾚﾛ､お前も危ないから一緒に行け｣

ﾎﾞﾚﾛ｢ご主人様が行くんなら僕も行くﾆｬ!僕はご主人様のｵﾄﾓﾆｬ!｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢ｶﾑｲ､おまえさんは大事なことを思い出させてくれた｡ﾊﾝﾀｰとはそういうものだ!俺もおまえさんに付き合おう｣

11/22 00:25
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[83]隊長
ﾈﾋﾟｱ｢はぁ～…もうどうにでもなれって感じ｡仕方ないわ､あたしも付き合ってあげる｣

ｶﾑｲ｢よし､さっきのｴﾘｱに戻ろう｣

ｶﾑｲたちは先程ｼﾞﾝｵｳｶﾞに遭遇したｴﾘｱに戻ってきた｡しかし､そこにｼﾞﾝｵｳｶﾞの姿はなかった｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢移動したか…｣

ﾈﾋﾟｱ｢まだ遠くへは行っていないﾊｽﾞだわ｡探しましょう｣

ｶﾑｲ｢ここからは4つの道にわかれてるな｡おれたちが来た道を除いて3つ…｡手分けして探そうか?｣

ｶﾑｲが案を出す｡
1つ目はﾍﾞｰｽｷｬﾝﾌﾟに一番近く､ｶﾑｲたちが来た道｡2つ目は滝の奥に見える洞窟｡残りの2つは川下へ続く道と森の中へ続く道である｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢まぁ､一番手っ取り早いのはそれだが…｡実際､1人で行動するのは危険だぞ｣

ﾈﾋﾟｱ｢ｸﾞｽﾄﾞさんの言う通りだわ｡ここは固まって行動するべきよ｣

11/22 23:10
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[84]隊長
ｶﾑｲ｢手当たり次第さがすしかないか｡川下に向かってみよう｣

一行は川下へ続く道を選択｡
緩やかな下り坂を下りると水辺が広がっていた｡覗くとｻｼﾐｳｵが群れをなして泳いでいる｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢この辺りに生えている草は俺たちの身長程の高さがある｡身を隠すのに使えるが､戦闘になった場合は視界を塞がれることになる｡気をつけるんだ｣

ﾈﾋﾟｱ｢うっ､確かに戦いづらそうだわ｡こういうところにも目を配らなきゃ危ないわね｣

ｶﾑｲ｢ん?こんなところに薬草が生えてるなんて知らなかったな｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢採っておくといい｡これから一戦交えるんだ｡どのみち使うことになるさ｣

ﾎﾞﾚﾛ｢ﾆｬ!ｷﾉｺも生えてるﾆｬ!｣

特産ｷﾉｺがずらりと並ぶ中に何本かｱｵｷﾉｺが確認出来る｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢このｱｵｷﾉｺも採っていこう｡薬草と調合すれば回復薬になる｣

ｶﾑｲ｢詳しいな､おっさん｡自分で採取したもので調合なんてしたことなかったから勉強になる｣

11/22 23:33
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[85]隊長
ｸﾞｽﾄﾞが慣れた手つきで調合を済ませ､それぞれに配分する｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢よし､終わったぞ｣

ｶﾑｲ(見かけによらず器用だな…)

ﾈﾋﾟｱ(意外と器用ね…)

ｸﾞｽﾄﾞ｢なんだ2人して俺を見て｣

ｶﾑｲ｢い､いや…なんでもない｣

ﾈﾋﾟｱ｢な､なんでもないです｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢?｣

ﾎﾞﾚﾛ｢ご主人様､足跡ﾆｬ!｣

ｶﾑｲ｢!!｣

ﾎﾞﾚﾛの元に駆け寄り足跡を確認する｡大きいがｼﾞﾝｵｳｶﾞのものでないことが直ぐにわかる｡

ｶﾑｲ｢これは…あいつのじゃない｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢青熊獣のだな｣

ﾈﾋﾟｱ｢そっか､本来はそっちの討伐依頼を受けてきたんだもの､青熊獣がいてもおかしくないわ｣

ｶﾑｲ｢連戦になるな…｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢これだけは言っておく｡もし2体同時に出くわした場合､絶対に立ち向かうんじゃない｡無理に戦おうとせずに一度体勢を立て直すんだ｣

ｶﾑｲ｢わかった｡1体は別格のﾓﾝｽﾀｰだからな｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢そういうことだ｣

11/22 23:51
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[86]隊長
足跡を追っていくと青熊獣の姿が見えた｡

ｶﾑｲ｢あの時のおれだと思うなよ｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢手間取ればｼﾞﾝｵｳｶﾞがこのｴﾘｱに来る可能性が高くなる｡一気に片付けるぞ｣

ﾈﾋﾟｱ｢援護は任せて!｣

3人は一斉に攻撃を仕掛ける｡
青熊獣もそれに気付き突進してきたがｶﾑｲの双剣がそれをさせない｡硬い腕甲以外の肉質は柔らかく､刃は確実に､そして一瞬にして数箇所から血飛沫を上げさせる｡

そこにｸﾞｽﾄﾞの大剣が振り下ろされる｡たまらずのけ反る青熊獣｡
怯んだ隙を逃さずにﾈﾋﾟｱのﾗｲﾄﾎﾞｳｶﾞﾝが放つ弾が頭部を捕らえる｡
最後にﾎﾞﾚﾛの小ﾀﾙ爆弾｡

ｶﾑｲ｢初めてにしてはなかなかの連携じゃないか?｣

あの時とは違い､余裕のある表情でｶﾑｲが口を開く｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢今のでそれなりのﾀﾞﾒｰｼﾞは与えられた｡悪くないな｣

ﾈﾋﾟｱ｢熊さん､怒ったみたいね｣

ﾎﾞﾚﾛ｢ﾆｬ!｣

11/23 00:09
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[87]隊長
ﾊﾝﾀｰたちの攻撃に怒りをあらわにする青熊獣ｱｵｱｼﾗ｡
ｶﾑｲに向かって再度突進をする｡

ｶﾑｲ｢それじゃあ､さっきと同じ結果になるぞ｣

ｶﾑｲが双剣を構える｡
ﾀｲﾐﾝｸﾞを合わせて振り下ろす｡
が､ｱｵｱｼﾗは双剣が届く手前で急停止した｡

ｶﾑｲ(ﾊｽﾞした!?)

ﾕｸﾓﾉ双剣が空を斬る｡
力一杯振り下ろしたことでｶﾑｲに一瞬の隙が出来た｡ｱｵｱｼﾗはその隙を逃さず飛び付く｡

ｶﾑｲ｢ぐｯ!つかまった!?｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢ｶﾑｲｯ!!｣

ｸﾞｽﾄﾞがｱｵｱｼﾗに近付く｡
走りながら大剣に手を掛け､振り下ろそうとするが､突如全身に凄まじい衝撃が走る｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢ぐあﾞあｧ―!｣

数ﾒｰﾄﾙ吹っ飛び､地に全身を叩きつけられた｡

ｶﾑｲ｢ｸﾞ､ｸﾞｽﾄﾞｫ―!｣

ﾈﾋﾟｱ｢う､嘘でしょ!?｣

"雷狼竜ｼﾞﾝｵｳｶﾞ"
一瞬にして最悪の事態になる｡
11/23 20:48
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[88]隊長
ｱｵｱｼﾗに拘束され､身動きがとれないｶﾑｲ｡ｼﾞﾝｵｳｶﾞの一撃により宙を舞ったｸﾞｽﾄﾞは立ち上がる様子がない｡

ﾈﾋﾟｱ(どうする､あたし…!?)

ﾎﾞﾚﾛ｢や､やばいﾆｬ!大変ﾆｬ!｣

あわてふためくﾎﾞﾚﾛ｡
しかし､ﾈﾋﾟｱは至って冷静だった｡慣れた手つきで素早く弾をﾘﾛｰﾄﾞし､銃口を向ける｡その先にはｱｵｱｼﾗがいた｡ｽｺｰﾌﾟで倍率を上げ､狙いを頭部に定める｡
ｶﾑｲはｱｵｱｼﾗの噛み付きに対し､必死に抵抗していた｡
だが､所詮は人間｡腕力では獣に敵うﾊｽﾞもない｡徐々に押されているのが確認出来る｡

ﾈﾋﾟｱ(なにやってんのよ､ｶﾑｲ!)

ﾄﾘｶﾞｰを引く｡弾は寸分違わずｱｵｱｼﾗの頭部に着弾し､爆発した｡
ｶﾑｲには一瞬ｱｵｱｼﾗの力が弱まったのがわかった｡ﾈﾋﾟｱがつくったﾁｬﾝｽを逃さずに拘束状態から抜け出すことに成功した｡

ｶﾑｲ｢ふぅ～､助かった｡ありがとうﾈﾋﾟｱ｣

ﾈﾋﾟｱ｢ﾊﾞ､ﾊﾞｶ!あたしはこの状況を切り抜けるために最良の策をとっただけで…｣

ｶﾑｲ｢さて､どうしたもんか｡依然として状況は最悪だ｣

11/23 21:06
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[89]隊長
対峙するﾊﾝﾀｰとﾓﾝｽﾀｰ｡
雷狼竜はｶﾑｲを､青熊獣はﾈﾋﾟｱをそれぞれ睨みつける｡

ｶﾑｲ(ｸﾞｽﾄﾞの安否が気にかかる｡だがどうする!?)

ﾈﾋﾟｱ(あっちゃ～､ｱｵｱｼﾗがあたしを見てる｡余計に怒らせちゃったかしら?)

ﾎﾞﾚﾛ(も､もうﾀﾞﾒﾆｬ!!)

しばしの沈黙の後､双方が動く｡
ｱｵｱｼﾗがﾈﾋﾟｱに突進する｡
ﾈﾋﾟｱはそれをひらりと回避｡

ﾈﾋﾟｱ｢単純な動きね!悪いけど､いつまでもあんたに構ってるほど暇じゃないのよ!｣

火炎弾がｱｵｱｼﾗの臀部に直撃する｡体勢を崩し､転げるｱｵｱｼﾗ｡
そこに容赦なく撃ち込まれる火炎弾の嵐｡もがいていたｱｵｱｼﾗだったが､やがてその場で動かなくなる｡青熊獣の討伐依頼に成功した｡

一方､ｶﾑｲは雷狼竜の攻撃で容易に近付くことが出来ないでいた｡

ｶﾑｲ(くそｯ､思ったより速いな!)

その大きな体からは想像できない程の敏捷性｡近付こうとすると長い尻尾がそれをさせない｡

ﾈﾋﾟｱ｢ｶﾑｲ､こっちは片付いたわ!｣

青熊獣を討伐したﾈﾋﾟｱが駆け付ける｡足元にはﾎﾞﾚﾛも確認出来た｡

11/23 22:36
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[90]隊長
ｶﾑｲ(よし､とりあえずはなんとかなりそうだ…)

ｶﾑｲはﾈﾋﾟｱのほうを向く｡
眼が合ったのを確認し､視線をｸﾞｽﾄﾞのほうへ｡

ﾈﾋﾟｱ(わかったわ!)

ﾈﾋﾟｱは頷くと倒れているｸﾞｽﾄﾞの所へ走った｡
ｶﾑｲはなるべく雷狼竜を離そうと､わざと少しずつ後退する｡
ｶﾑｲの思惑通り､うまく引き離すことに成功｡

ﾈﾋﾟｱ｢ｸﾞｽﾄﾞさん!しっかりして!｣

声に指先がﾋﾟｸっと反応した｡
意識を取り戻したｸﾞｽﾄﾞが口を開く｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢ぐｯ…ど､どうなった!?｣

ﾈﾋﾟｱ｢落ち着いて!今ｶﾑｲが雷狼竜の気を引いてるところです｡歩けますか!?｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢雷狼竜だと!?そ､そうか…俺は奴の攻撃で気を…｣

ﾈﾋﾟｱ｢一旦､体勢を整えましょう｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢わかった｡その前に…｣

ｸﾞｽﾄﾞはﾎﾟｰﾁの中に手を入れ何かを探す｡抜いた手には丸い玉が握られている｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢これだｯ!ｶﾑｲｨ―――!!!｣

突然の声に反応し､雷狼竜がｸﾞｽﾄﾞのほうを振り向く｡

11/23 23:00
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[91]隊長
ｶﾑｲ(おっさん!意識が戻ったみたいだな｡そろそろ体力的にやばかったところだ…!)

ｸﾞｽﾄﾞ｢ｶﾑｲ､眼をつむれｪ――!!｣

そう叫ぶと手に握っていた丸い玉を雷狼竜目掛けて投げつけた｡
そして､一瞬強烈な閃光が辺りを包み込む｡
"閃光玉"である｡閃光により一時的ではあるが眼を眩ませることができ､ﾊﾝﾀｰたちは対大型ﾓﾝｽﾀｰ戦に重宝する｡
雷狼竜は視力を奪われ､ｶﾑｲとは逆の方向を向き強靭な前脚を叩きつけている｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢急げ!ここを離れるぞ!｣

ｶﾑｲ｢さすがだな､おっさん!｣

ｶﾑｲが走りながらﾎﾟｰﾁからﾍﾟｲﾝﾄﾎﾞｰﾙを取り出し､雷狼竜に当てた｡
雷狼竜に視力が戻った時､その場にはﾊﾝﾀｰたちの姿は無かった｡

今にも崩れ落ちそうな木のﾂﾀが絡まってできた橋を渡る｡

ｶﾑｲ｢大丈夫か､おっさん?｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢あぁ､なんとかな…｣

ｸﾞｽﾄﾞの防具は雷狼竜の攻撃によりへこんでいた｡
ｶﾑｲもﾈﾋﾟｱもどれほどの衝撃だったかが一目でわかった｡

11/23 23:30
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[92]隊長
ｸﾞｽﾄﾞ｢ﾊﾊ…こりゃ､新しい防具にするしかねぇな～｣

苦笑いしながらｸﾞｽﾄﾞが話す｡
到木に腰を下ろそうとしたｸﾞｽﾄﾞだったが､様子がおかしい｡
先程､ｼﾞﾝｵｳｶﾞに攻撃された脇腹を手で抑える｡その表情は険しく､額には大量の汗が流れている｡
呼吸をするのも苦しそうだ｡

ｶﾑｲ(ｸﾞｽﾄﾞ!?)

ﾈﾋﾟｱ｢ねぇ､ｸﾞｽﾄﾞさん｡あなたさっきのｼﾞﾝｵｳｶﾞの攻撃で骨が折れてるんじゃない?｣

それに2人が気付く｡
しかし､ｸﾞｽﾄﾞは口を開かない｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢……｣

ｶﾑｲ｢おっさん､その身体じゃｼﾞﾝｵｳｶﾞを狩るのは無理だ｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢な､何を言ってる?俺は全然平気だ｡さ､さぁ…回復薬…を飲んだ､ら…戻るぞ｣

ｶﾑｲ｢嘘つくなよ｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢ほら､行くぞ｣

回復薬を飲もうとするが､持っていた瓶を落とす｡

ﾈﾋﾟｱ｢…村へ帰りましょう｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢なにｯ!?｣

ｶﾑｲ｢依頼された青熊獣の討伐には成功した｡それに今のあんたじゃ一緒に行っても足手まといだ｡かといって放っておれたちだけが行く気もない｣

11/24 21:21
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

▼[93]隊長
ｸﾞｽﾄﾞ｢ﾊﾞｶを言うな!最初は奴と戦うことに反対した!｣

ｸﾞｽﾄﾞが声を荒げる｡

ｸﾞｽﾄﾞ｢だがｯ!!俺もﾊﾝﾀｰだ!仲間を殺された!殺した奴がすぐそこにいるんだ!仲間の仇をとるんだ!｣

ｶﾑｲ｢…その身体じゃ無理だよ｣

ﾈﾋﾟｱ｢聞いて､ｸﾞｽﾄﾞさん｡今行っても多分勝てる可能性はｾﾞﾛに近いと思う｡満足に動けない状態では､武器を振るどころか回避することも出来ずに一方的にやられて終わりよ｡だったら､今は我慢して…怪我を治してもう一度挑みましょ｣

ｸﾞｽﾄﾞ｢ぐｯ……す､すまない｣

3人と1匹はｶﾞｰｸﾞｧの引く荷車に乗り､渓流を後にする｡

11/24 21:35
[SH01B]
[削除][編集][ｺﾋﾟｰ]

[↑][次][前]

[返信]

[一覧に戻る]
[HOME]

929187