男と男の体験談目撃談友情小説B
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体験談目撃談友情小説

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愛の哲学M
【その他】
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海斗がキッチンで朝食を作ってくれている間、俺はそっとスマホを見た。
するとそこには、何度も光からの着信があった。本当はすぐにでも連絡すべきなんだろうけど、海斗と寝たことへの疚しさからそっと画面を閉じた。

俺は、ずっと迷っていたんだ。このまま光と関係を続けることに。
それは、いつの日にか訪れる「別れ」のことを思うと胸が張り裂けそうになって、いっそのこと自分から離れていくほうが楽なのではないかと…。光にとっての幸せと俺にとっての幸せがいつの日か一致しないんじゃないかって思ってきたんだ。

俺はボーッと考えていた。
海斗「どうせお前、光のこと考えてたんだろ?」
俺「え?」思わず言い当てられてしまった俺は、すこしわざとらしい返事をした。
海斗「こんなことになって光をフォローする気はないけど、あいつだってお前と同じぐらい悩んでるはずだと思うぜ」
俺「そうかなぁ…」俺は一つため息をついた。
海斗「まぁ、辛気くさい話は置いといて、飯食おうぜ」そう言うと、トーストとコーヒーと目玉焼きを運んできてくれた。

俺は、家に帰る途中、電車の中でもずっと光との今後について考えていた。
これほどまでに、俺が俺たちの今後について考えるのには理由があった。実は、1ヶ月後から、俺は1年間イギリスに留学することが決まっていた。
そして、そのことをまだ光に伝えられずにいる…。

こんな状態で1年も離れていたら、きっと光は俺のことをなんて好きじゃなくなってしまうだろう。そう思っていた。それに、光にとっても、1年間あれば新しく好きな人ができるかもしれない。良くも悪くも、俺たちはものすごく依存してしまっている。特に俺に至っては、光がいなくなってしまうことは考えられないほどだ。かれこれ4年も一緒にいると、どこかで相手のことを頼りにしてしまうことが多い。俺は、優柔不断で一人で決断することが得意ではないから、いつも光に頼ってしまっている。

どんな形であれ、早く光に伝えないと…それと俺の本当の気持ちを…。

家について、ドアを開けるとそこには、光の姿があった。
俺は、気持ちを切り替え…何事もなかったように声をかけた。
俺「いるなら、LINEしてくれば良かったのに…。」
光「…」光は黙って俺の目をみた。その眼光の鋭さに、そっと目を背けた。
おもむろに立ち上がり、俺の首筋に目線を落とすと、
光「今までどこにいってた?」その言葉はとげとげしく感じられた。
俺「ちょっと、コンビニに行ってただけだよ。」普段通りのトーンで言いキッチンへとむかい冷蔵庫を開けたところで、
光「嘘をつくな!!」今まで光からは聞いたことのないような語気の強さに俺の体は
ビクッと反応した。
光「俺は、ずっとここで待ってたんだよ。それなのに…お前はどこに行ってたんだよ!!?」
そして、冷蔵庫の中には、俺の大好きな店のケーキが置いてあった。
その瞬間すべてがわかった…。光は、あのあと俺に謝るために、大好きなケーキを買って
待っててくれたんだと…。
でも、すべてがもう遅かった…。俺は黙ったまま何も返す言葉を見つけられなかった。
光「その首のキスマークは何だよ?」
俺は、ハッとして、手でその跡を覆った。
光「俺がここで待ってる間、お前は誰かとセックスしてたのか?俺が一体どんな気持ちで待ってたと思ってるんだよ…」

光は無言で俺に近づいてくると、強引に俺の体をベッドの方へと引っ張っていった。
反動で手に持っていたケーキの箱は床に落ちた。

俺「い…痛いよ…光…やめて…」
俺より体格がいい光には、抵抗してもかなうはずもなく、
俺は着ていた服を乱暴に脱がされて、無理矢理、光のちんぽを咥えさせられた。
乱暴に俺の口へと突っ込んでくるせいで、何度もむせて涙があふれてきた。

そして、いつもならゆっくりとならしてから優しくいれてくれる光が、
強引にそそり立ったちんぽを突っ込んできた。
あまりの激痛に歯を食いしばるが、声が漏れる…。


俺「やっ、やめてよ…ひか…い…痛い…痛いよぉ…」
光「おまえが悪いんだからな…ちくしょう…」光の声は少し涙声になっているように思えたが、痛さとむなしさで頭がボーッとしていてはっきりとは思い出せなかった。

光に犯されている間、俺はギュッと目をつむっていた。そして、目をつむっていても、幾筋もの涙が流れ落ちていくのがわかった。

俺はただ、今の光を見たくなかった。そして、この瞬間ができるだけ早く過ぎ去って行くことを願っていた。
本当は10分ほどの出来事だったと思う…でも、俺にはそれが永遠のように長く感じられた。

光「ん…んぁ…あぁ…ハァハァ」
光が俺の中で果てると、ちんぽを抜いたアナルからポタポタと光の精液が流れていくのがわかった。
そして、俺の顔にポタッポタッと冷たい粒が落ちてきた。恐る恐る目を開けると光が声を押し殺して泣いているのがわかった。

俺は自分が犯した過ちの大きさと取り返しがつかないことをしてしまったと後悔した。

俺は、声を上げて泣き出し、光は黙って家を出て行った。

その行為には今まであった感情がなかった。
愛という感情の欠如した中でのセックスほど辛いものはなかった。
残されたのは虚無感だけだった。

床に落ちたケーキの箱から俺の大好きなショートケーキが見えた。

でも、ぐちゃぐちゃになったそのケーキはまるで俺たちの関係のように元には戻りそうもなかった。
02/18 16:18 PC[]

【コメント/感想】

[6]ヒロ
>すべての投稿終わりましたら、まとめてどこかしらにUPすることは検討します

期待してます^^
03/02 06:01 PC[]

[5]
ヒロさんの言うことはわかるんですが、あと10話ほどで完結する予定です。あと、人がいなくても、ここで始まったので、ここで終わりたいってのというか、当時コメントも含めて歴史っていうか私の作品のような気がして…。
ただ、すべての投稿終わりましたら、まとめてどこかしらにUPすることは検討しますのであしからず。
02/27 10:43 PC[]

[4]ヒロ
本当ですね。スマホの時代になってしまいました。が、俺はまだしつこくガラケーを使い続けてますよ(笑)

以前も勧めたことがありましたが、小説用のブログを作ってほしいです。ここの投稿を読むのは、骨が折れるんですよ。新作を読む時は、以前の投稿も併せて読みたいんですけど、これがなかなかしんどくて(笑)
02/27 02:39 N03D[]

[3]
お久しぶりです。
今では、スマホの時代になり、この掲示板も人がいなくなりましたね。きまぐれですが、私も久しぶりに来てみて、書きたくなったんです。多分涼太郎が懐かしくなったんでしょうね(笑)どれほど続くかわかりませんが、書けるだけ書いてみようと思います。
02/26 10:29 PC[]

[2]ヒロ
匠さん…!戻ってきてくれたんだ!

この掲示板、もう一年以上訪れてなかったんだけど、今夜たまたま気が向いて開いてみたんです。まさか匠さんの投稿があるとは思いもせず。

驚きました!そして、とても嬉しかったです。まさか続きが読めるなんて思いもしなかったから。

いろいろあったんでしょうが、戻ってきてくれて本当に何よりです。続き、期待してますよ!
02/26 00:54 N03D[]

[1]
以前の投稿は二章にあるのでお読みください。
02/18 16:19 PC[]

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