男と男の体験談目撃談友情小説B
男と男の
体験談目撃談友情小説

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Love in life E
【その他】
投稿者/

幸せな時間は、突然終わりを告げる。
何の前触れもなく・・・
それなのに、人間は愚かにもその幸せな時間が永遠に続くものだと思っている。


海斗「涼太郎は・・・もう・・・」

俺「え?・・・それどういう意味だよ」

海斗「もう・・・俺にできることはほとんどない」

それが何を意味をするのかを俺はわかった・・・
わかったけど・・・行き場のない感情を抑えられなかった。

俺「ふざけんなよ!!お前、良くそんなこと言えるな!」
俺は、白衣の襟をつかむと壁に押しつけた。
海斗は唇を噛みしめたまま何も答えなかった。

俺「なぁ・・・あいつがいなくなったら・・・俺ダメなんだよ・・・頼むよ・・・」
白衣をつかむ手の力が抜けていくのがわかった。

海斗「つらいのはお前だけじゃねーんだよ・・・」
そう吐き捨てるとその場から立ち去っていった・

俺は、しばらくそこに立ち尽くしていた・・・。
この状況を受け入れることが出来なかった・・・。



1週間前・・・

「ゴホッ・・・ゴホッ・・・すげーだるい・・・」

俺「大丈夫?今週、会議があったりして、遅くまで仕事してたから疲れたんじゃない?」

「うん・・・夕飯いらないから、もう寝るよ」
明らかに疲れ切ったその顔を見て、俺は心配になったけど、ただの疲労と風邪だろうと思って、特に気にしていた訳ではなかった。

翌日、体調が戻らず、近所のかかりつけの病院に行くと、精密検査を進められ、海斗のつとめる大学病院に検査入院することになった。

俺と涼ちゃんとの関係を知ってる海斗は、内緒で俺に先に病状を教えてくれたのだ・・・。



病室に戻ると・・・疲れたのか、すやすやと眠っていた。
そっと、頭をなでる・・・。さらさらとした髪をなでる度に・・・涙がこみあげてくる。
『何で・・・?何でなんだよ・・・』
俺はたまらなくなって、窓際を向くと、眼からはいく粒もとめどなくこぼれ落ちた。

『俺が・・・俺がもっと早く気づいてやればよかったんだ・・・俺じゃなくて、海斗だったらもっと早く見つけてあげられたんだ・・・そうすれば涼ちゃんは・・・』
俺は、自分のふがいなさに拳を握りしめた。


「光?来てたんだ・・・」起きたのか、俺の背中に話しかけてくる。


俺は悟られまいと、明るく返事する。

「鼻声だけど、どうしたの?」

俺「病院はなんか、薬とかの臭いがして俺、苦手なんだよ・・・」
そんな見え透いた嘘も気にならないほど、疲弊しているのだろうか・・・。
「そうか・・・なんか、すごく疲れちゃって、眠ってたんだ・・・」
少しはにかんで、目を瞑った。

俺「ゆっくり休みなよ・・・」そう言って、また頭をなでた。
安心したように、また眠りに落ちていった・・・。

俺は、薄暗くなった病室に座っていた。

涼ちゃんのかすかな寝息だけが聞こえるだけだった・・・。


翌日から、俺は毎日病室に通った。
日に日に、弱っていくその姿を見るのはとても辛かった。
でも、それ以上に、俺が最後まで側にいること・・・それしか俺にはできないのだから。

涼ちゃんの前では、明るく振る舞う俺だけど、静まりかえった家に一人でいると、涙がこみ上げてくる・・・。

毎日、何気ないことで笑っていた日々が懐かしい・・・。

一人で寝るには広すぎるダブルベッドに横になると、胸が締め付けられた。

1日が過ぎるのが怖い・・・1日が過ぎれば、愛する人と会える日が1日減っていくのだから。


病室に行く前に、俺は病院の外にある喫煙所でタバコを吸っていた。
タバコなんて吸わなくなって久しいけれど、愛する人を前にして、側にいる以外何も出来ない自分の無力さへのいらだちで、コンビニで気晴らしに買ったのだ。


「お前吸うんだっけ?」横を見ると、海斗がタバコをくわえて立っていた。
俺「お前こそ吸うのかよ、医者のくせに」
海斗「たまにな・・・医者の喫煙率って意外に高いんだぜ。何せ、ストレスたまるからな」
俺「そうなんだ・・・」力なく、口から煙をふいた。
しばらく、黙ってベンチに座って空を見つめていた。

海斗「お前のせいじゃないよ・・・」 俺「え?」
海斗「だから、涼太郎の病気はお前のせいじゃないよ・・・。どうせ、もっと早く見つけてやればよかったとか思ってるんだろ・・・。」
うつむいたまま何も言い返せなかった。

海斗「それに、涼太郎も心配してたぞ。お前まで元気なくなってるって・・・。光には笑顔でいて欲しいって笑ってたよ。」
こんな状況でも、俺のことを心配してくれる涼ちゃんを思うと、涙がこぼれた。
海斗はそっと、俺の肩を手を置くと、
海斗「涼太郎の側で笑顔でいてやることが、お前に今できることじゃねーのか?」

そう言って、病院へと戻っていった。

俺に出来ること・・・愛する人をなくしそうな今・・・代わりになることも、何かほどこしを与えることもできない。

無力感に包まれ、何にも力が入らず、1日が過ぎるのを怖がっているだけだ。
そして、目が覚めた時に、現実に引き戻され、力なくため息をつくだけ・・・。

それだけじゃ、ダメなんだ・・・ちゃんと、現実を受け入れて、前に進まなければ・・・
俺に今、出来ること・・・それを精一杯やらないと・・・
タバコの火を消すと・・・病院への入り口に向かって歩き始めた・・・。

後ろを振り向くと、消したはずのタバコからは・・・・しぶとく立ち上る煙が見えた・・・。
03/22 23:57 PC[]

【コメント/感想】

[4]たにし
山下直樹君がイケメン過ぎて
つらい!おちんちんフェラチオしながらキスしてください。顔が大好きなです。マッチョ全裸ヌード撮影してあげる。
11/30 20:22 PC[]

[3]
この作品は全体を通して私の実体験を基調にしているということは述べてきましたが、読み返すと、実体験とリンクしてこんなこともあったなぁなんて感傷に浸るわけです。
次回が本当の最終話ですから、少し思うところもありますね。ただ、恋愛に関しては私の体験なんてこんな波瀾万丈ではないです。というか、現実ではこんなの耐えられないですよ。


実は、板橋ってのは実在するんですよね。名前もそのまんまです。本当に、中学の時、私と同級生で勉強、生徒会、部活と切磋琢磨した、とても聡明な女性です。現実に、私が好きだったかまではわかりませんが(笑)お話の彼女はご無沙汰ですが、現実の彼女は公務員になったらしいですよ(笑)久しぶりに会ってみたいもんです。

海斗については、こんな損してるのか得してるのか…総じて損かな?のキャラもいませんね。でも、海斗ってのは涼太郎にとっての親友なんですよ。そういう意味では光より、上なんです。恋人ではなくて親友としては1番なんですよね。ちなみに、最終話とは別に海斗のスピンオフも投稿するのでお楽しみに(・ω・)←この構想は3年前からあって、もう書き終えてました。早く投稿しとけよって!ってのはナシで…。

長々とすみませんでした。
最終話では、また色々と書かせて頂きたいと思います。
03/23 00:34 PC[]

[2]
コメントしてくださる方ありがとうございます。

私も、続編を書くに当たってジムでトレーニングの傍らで最初から読み直しましたが、「好きと言えなくて」を書いてる時はあまりにも稚拙な表現で笑ってしまいました(笑)まぁ、田舎の高校生なんてそんなもんです。「愛してるの境界線」は自分でも、良く書けてると…←自己満足すみませんm(_ _)m 「境界線」が、話の主軸になっているわけですからね、全ての作品の。特に思い入れもありますよ。

当時皆さんからの温かい
コメント良い思いです。ヒロさんコメントは当時から、作品への思い入れが伝わってきますね(笑)もしかして、最初の方からコメントしていただいますか?だとしたら、5年ぐらいお付き合い頂いてありがとうございました。
03/23 00:18 PC[]

[1]
突然の展開で、驚くかもしれません。まず、Dでストーリーは一度完結になっていると思って頂いて結構です。今回の話は、あれから数年が経ったものとして書いています。なので、こういった終わりもあるのかな…というぐらいの気持ちで読んで下さい。

私が最後に伝えたいことを、明日か明後日に投稿する最終話へと続く形で書きました。

最後までお付き合い下さい。





03/23 00:04 PC[]

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