男と男の体験談目撃談友情小説B
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体験談目撃談友情小説
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再会と別れA-END-
【その他】
投稿者/匠
昨日の会話が蘇る…
「崎ちゃんって何が専門なの?」
俺「内科医だからね…まぁ体の中全体かなぁ…」
俺が腫瘍専門医だってことを伝えれば、圭吾ぐらい頭のいいヤツならすぐに気づくだろう…俺はそれを避けるために嘘をついた。
俺はこの言葉を聴いた瞬間、どんな顔をしていたのだろう。
ただ圭吾に自分の口から真実を伝えることができなかったことがもどかしかった反面、自分の口から伝えなくて済んでしまった、安心感みたいなものもあった。
でも…俺はやっぱり自分で伝えるべきだった。 俺は圭吾をだましていたのだから。
俺「ち…ちがうんだ…それは」
「出て行ってくれよ…出て行ってくれ!!俺なんか死んでも誰も悲しまないんだ!!俺なんか生きてても仕方ないんだよ…」
そういって泣き叫ぶ圭吾をみて俺は今まで強がっていた自分がひどくバカらしく思えた。
俺は大切なことを忘れていたんだ…圭吾を傷つけないことばかりかんがえてたけど…圭吾の苦しみも悩みも全て俺が半分せおってやればいいんだ…俺が圭吾の支えになってやればいいんだ…
俺は圭吾を抱きしめる…
俺「圭吾…ごめんな…俺、どうしても言えなかったんだ…お前を傷つけるような気がして。でも、俺はわかったんだ…俺、ずっとお前のこと忘れられなかった。俺…お前の支えになりたいんだ…だから、もうそんなこと言わないでくれよ。俺だって大切な人がそんなこと言ってるの聞くのすげぇ辛いんだ…」俺の頬には幾筋もの涙が伝っていた。
圭吾のやせた身体を俺はギュッと抱きしめた。コイツと生きていくんだ。俺の心はその決心でいっぱいだった。
圭吾も俺に抱きしめられ安心したのか俺にギュッとつかまってくれた。
「崎ちゃん…本当は俺…まだ死にたくないよ…俺…まだ生きたいよ。俺…崎ちゃんに会うまでは死ぬことなんて怖くなかった。俺を心から必要としてくれる人なんていなかったから。だけど、こうやって崎ちゃんと再会して…死がすごく怖くなった。俺…勝手かもしれないけど…まだ崎ちゃんのそばにいたい。」
俺「俺だってずっとお前のそばにいたい…俺…お前だけは失いたくないんだ」
「崎ちゃん…好き…大好き」
俺「俺も大好きだよ」 そういうとお互いに目を見つめキスをした。
あの日から1年が経った。俺は801号室に入る…どれぐらいこの部屋に入っただろう…
一緒に圭吾と笑い合ったことが思い出される。
でも、もうここには圭吾の姿はない…
窓際に残っていた花を俺は手に取った。とても懐かしいきもちがした。
俺は病院を後にして電車にゆられマンションへと戻った。
エレベーターの中で俺は自問自答をしている。
本当に圭吾は俺と再会して幸せだったのだろうか…。
でも、もうそんなことはどうでもいい。
今を大切にすればいいんだ…忘れてはいけない過去もある。忘れたほうが良い過去もある。でも、俺は今現在を精一杯生きたいと思う。
なぁ…涼太郎…俺…頑張って生きてるからな。 ずっと見守っててくれよ。
俺は玄関を開ける 「おかえり〜」 部屋の置くから聞きなれた声が返ってくる。
「崎ちゃん今日は帰るの早かったね!!」
そういいながらエプロンをつけて玄関にやってきた圭吾を俺は無言で抱きしめた。
心から抱きしめたい気持ちだった。
「ちょ…ちょっと崎ちゃんどうしたの?」
俺「圭吾…愛してる」
圭吾の顔が真っ赤になってる…俺はゆっくりと目をつぶってキスをした。
俺「圭吾は?」
「わかってるくせに…」
俺「ねぇ…言ってよ」
「愛してるよ…バーカ」
−完−
【コメント/感想】
[4]淳
私自身包茎おちんちんですがいちばん好きなおちんちんです。
[3]雄也
実際見ました。普通じゃないことを明らかにしている。もうこんなところに帰るつもりですか?違います。感謝感激した方が良いくらいですか?
[2]ヒロ
崎田という名字から、海斗だということはピンときましたが…
ラストの仕掛けに驚きました。これはスゴイ(笑)
[1]匠
スピンオフで、海斗のエピソードを投稿いたしました。
「love in life」から3年後をイメージして書かせて頂きました。
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