劣等感

どんどん追い越される
自分がいとこ達の中で一番年上だった
幼い頃は私が何もかも一番だった
追い越されたのはいつからだろう
妹にはもちろん遥か年下のいとこ達にさえ追い越されてしまった
父方、母方両方のいとこたち全てに追い越されてしまった
妹やいとこ達は私の事をどう思っているのだろう
結婚もできない哀れな可哀想な年増女か
それとも
私なんかには眼中も興味もないだろうか

20代のいとこ達は5人とも結婚して妊娠出産して母親になった
残りの4人にもいづれ追い越される日がくるのだろう
年下のいとこ達は人生経験において私が何一つ、経験も手に入れられないものも、全ていとも簡単に手にした
正社員、恋愛、SEX、結婚、妊娠、出産、子供、夫、家族、祝福…

年下のいとこ達の結婚式に出るたびに惨めな気分に陥る
そのたびに私は勝手に自己嫌悪に陥る
結婚式に出席するのが面倒臭い
心から祝福していないのも事実
こんなひねくれた気持ちは誰も理解してはくれないだろう
こんなひねくれた気持ちで結婚式に出席しているとは夢にも思わないだろう
妹やいとこ達の子供に愛情など感じない
幸せを振り撒かないでほしい
私が惨めになるだけだから

全て私の目から通す出来事は嫉妬と羨望の闇で出来ている
羨ましくもあり妬ましくもあり悔しくもあり哀しくもあり惨めでもある
一生卑屈になってどんどん年下に先に追い越されて、自分自身気づけば老いていた
妊娠もできない出産もできない私は女としては使い道のない不良品、厄介者なのだろう

誰も求めてはくれない
誰も愛してはくれない
誰も癒してはくれない
誰も守ってはくれない
自分を求めるのは自分だけ
自分を愛せるのは自分だけ
自分を癒せるのは自分だけ
自分を守れるのは自分だけ
求め愛し癒し守れるのは他の誰でもない自分自身

社会に何の役にもたたない、リサイクルでも役にもたたない粗大ごみは早くこの世から処分され消えなければ…
その時がくるまで私に安らぎの安住の地はない
そうこう嘆いている間にまた追い越される

羨ましい
妬ましい
悔しい
哀しい
惨めな人間
どうしてこうなった
いつからこうなった
無様な人生
自慰しか知らない私なんか「可哀想な奴」と憐れみの目で見下せばいい

私の今の気持ちを、この文章にして読みおこした時、自分はますます屑だという事を自覚した
やっぱりお前は自慰だけして哀れな女として自分の世界に閉じ籠っていればいい



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